天井桟敷からのBLOG
 
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006 発達障害(2)・・・発達障害者支援法とICD-10・・・!

発達障害者支援法では、発達障害を「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるもの」としています。

これは要するに、「国際疾病分類第10版(ICD-10)」のF80からF98に掲げてある障害を指します。

ただ、支援法の障害の掲げ方は、ICD-10のそれとは少し異なっており、「自閉症」と「アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害」とが別個のものとも捉えられる記述になっています。

支援法検討の段階で、

法律で定められている「発達障害」の定義とは、以下の3つの障害と、通常低年齢で発現する、以下の3つの障害に類する脳機能の障害。
 ○ 広汎性発達障害(自閉症、アスペルガー症候群 等)
 ○ 学習障害
 ○ 注意欠陥多動性障害

としたことから考えても、「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害」と明確に読み取れる記述にするのが順当です。
にも関わらず、敢えてそうしていないのは、我が国において、「自閉症」施策が先行してきたことにあるように思われます。

= ICD-10(抜粋) =
《 F80-F89 心理的発達の障害 》
F80 会話及び言語の特異的発達障害

F80.0 特異的会話構音障害
F80.1 表出性言語障害
F80.2 受容性言語障害
F80.3 てんかんを伴う後天性失語(症)[ランドウ・クレフナー 症候群]
F80.8 その他の会話及び言語の発達障害
F80.9 会話及び言語の発達障害,詳細不明
F81 学習能力の特異的発達障害
F81.0 特異的読字障害
F81.1 特異的書字障害
F81.2 算数能力の特異的障害
F81.3 学習能力の混合性障害
F81.8 その他の学習能力発達障害
F81.9 学習能力発達障害,詳細不明
F82 運動機能の特異的発達障害
F83 混合性特異的発達障害
F84 広汎性発達障害
F84.0 自閉症
F84.1 非定型自閉症
F84.2 レット症候群
F84.3 その他の小児<児童>期崩壊性障害
F84.4 知的障害〈精神遅滞〉と常同運動に関連した過動性障害
F84.5 アスペルガー症候群
F84.8 その他の広汎性発達障害
F84.9 広汎性発達障害,詳細不明
F88 その他の心理的発達障害
F89 詳細不明の心理的発達障害
《 F90-F98 小児<児童>期及び青年期に通常発症する行動及び情緒の障害 》
F90 多動性障害

F90.0 活動性及び注意の障害
F90.1 多動性行為障害
F90.8 その他の多動性障害
F90.9 多動性障害,詳細不明
F91 行為障害
F91.0 家庭限局性行為障害
F91.1 非社会化型<グループ化されない>行為障害
F91.2 社会化型<グループ化された>行為障害
F91.3 反抗挑戦性障害
F91.8 その他の行為障害
F91.9 行為障害,詳細不明
F92 行為及び情緒の混合性障害
F92.0 抑うつ性行為障害
F92.8 その他の行為及び情緒の混合性障害
F92.9 行為及び情緒の混合性障害,詳細不明
F93 小児<児童>期に特異的に発症する情緒障害
F93.0 小児<児童>期の分離不安障害
F93.1 小児<児童>期の恐怖症性不安障害
F93.2 小児<児童>期の社交不安障害
F93.3 同胞抗争障害
F93.8 その他の小児<児童>期の情緒障害
F93.9 小児<児童>期の情緒障害,詳細不明
F94 小児<児童>期及び青年期に特異的に発症する社会的機能の障害
F94.0 選択(性)かん<縅>黙
F94.1 小児<児童>期の反応性愛着障害
F94.2 小児<児童>期の脱抑制性愛着障害
F94.8 その他の小児<児童>期の社会的機能の障害
F94.9 小児<児童>期の社会的機能の障害,詳細不明
F95 チック障害
F95.0 一過性チック障害
F95.1 慢性運動性又は音声性チック障害
F95.2 音声性及び多発運動性の両者を含むチック障害[ドゥ ラ トゥーレット症候群]
F95.8 その他のチック障害
F95.9 チック障害,詳細不明
F98 小児<児童>期及び青年期に通常発症するその他の行動及び情緒の障害
F98.0 非器質性遺尿(症)
F98.1 非器質性遺糞(症)
F98.2 乳幼児期及び小児<児童>期の哺育障害
F98.3 乳幼児期及び小児<児童>期の異食(症)
F98.4 常同性運動障害
F98.5 吃音症
F98.6 早口<乱雑>言語症
F98.8 小児<児童>期及び青年期に通常発症するその他の明示された行動及び情緒の障害
F98.9 小児<児童>期及び青年期に通常発症する詳細不明の行動及び情緒の障害


いずれにしても、発達障害者支援法の制定は、長く我が国において不十分な認知・対応状態に置かれていた、F80からF98に掲げられている障害に、医療・福祉・教育・労働各分野からの光を当て、強力に支援していくための重要な取り組みの一つなのです


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2011年1月20日(木)11:29 | トラックバック(0) | コメント(0) | 医療・福祉・教育・労働 | 管理

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